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10月 05, 2016
超引っ込み思案だった幼稚園から小学生の頃。   背が高い、というか他の子たちよりも大柄。 既成のサイズでは入らず、制服も帽子も特注だった。 そんなに大きいのかと幼心に悲しかった。 母の手によっておかっぱに切られた髪型はちっともかわいくなくて、自分に一ミリも自信がなかった。 友達を作るのが苦手で輪に入ることができず、ひとり自分の世界に入り込み本を読むのが好きだった。 父が買ってくれた、ハードカバーで赤い背表紙の世界物語全集が友達だった。 自分の世界に逃げ込むことしかできなかった、の方が正解かもしれない。   幼稚園の頃の出来事で鮮明に覚えている場面がある。   みんなが木製の大きな積み木で遊んでいる。 仲間に入れない私。 ひとりぽつんと積み木に腰かけて誰かが声をかけてくれるのを待っている。 でもいつまでもひとり。 More

10月 04, 2016
公式プロフィールにも書いているように、ジャズシンガーに憧れた10代後半の頃。   父方の曾祖母が御詠歌の名手だったとか、父が生前、カラオケ大会で優勝するくらい歌が上手かったとかはあったものの、ごくごく普通の庶民の家庭、小さな町の金物屋さんの長女として、芸能・音楽にはまったくもって縁のない家庭に育った。   歌手になりたい、音楽をやりたいなんて恥ずかしくて、とてもとても両親や家族に言える雰囲気ではなく、うどん屋で放課後にバイトして稼いだお金をはたいて、高名なジャズピアニスト小曽根真さんの父上、小曽根実さん主催のオゾネミュージックスクールにこっそり入学。 月に二度だったか、10代の私には高額な月謝を工面し、なんとかかんとかレッスンを受けていた。 たぶんこのことは、家族は今でも誰も知らないと思う。   More

10月 01, 2016
二胡をはじめて、二胡奏者として、プロとして、何年経ったのだろう。     最初から密かに決めていたのは、二胡の先生にはならないこと。 演奏だけで食扶持を稼ぐこと。   それが実現できて、いろんなことはあるけれど、でも日々幸せに過ごせている奇跡の毎日。   でも。   日々が音楽のこと、次のステージのことで頭がいっぱいで、これまでのことをちゃんと振り返ったことがないことに気が付いた。   ちゃんと残しておきたい、と思った。     だっていつ死ぬかわからないもの。       そして。   たかが、いち二胡奏者の半生だけれど、まあまあ面白い人生なんじゃないかなと思えている。     いいこともあったし、嫌なこともあった。   素晴らしい出会いと、そうではない出会いがあった。   More