『千年恋歌』〜二胡とアートが織りなす世界〜

夢の二日間が無事に終わりました、、、!!

ご来場下さった延べ120人に及ぶお客様に心からの感謝を!メンバー、スタッフ、関わってくれた全てのみなさんに心からの敬意と感謝を。そしてキスを、ハグを送ります!!!

ここから長い長い恋文、もし良ければ、読んでいただけたら嬉しいです。

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5月末に2日半で作った申請書、採択されたというメールを文化庁から受け取ったのが8月5日高知サリーズバーでの蛇道-JADOH-ライブ直前。

嬉しい!!やった!と同時に、怖い!どうしよう!通ってしまったあああ!やってもたぁー!と思ったのも事実。

文化庁AFFで検索してみていただくとわかるのですが、物凄い金額を全額補助していただける事業なのです。下手なことはできない、、、と身が引き締まりました。

申請した時に思い描いたのは、、、、。

いつか足立 知謙さんに作曲を依頼してアルバムを作りたいと思っていたのを叶えられる!そしてコンサートのプロデュースも彼に頼もう!

シンガーでありアーティストである伊香 桃子の作る、生と死、美、女性性、彼女がミュージシャンだからこその音楽との以心伝心、そんな映像作品と、彼女の母君、美術家 西村房子さんの、ポップでいて緻密、圧倒的な密度で造られる美しさへのこだわりの化身の様な作品たちと共にステージに立ちたい!

いつか一緒に、と心に決めていたこだわりと真心の職人、Masafumi Nanatsutaniさんに映像をお願いしよう!

10年前に須磨水族園でそのパフォーマンスに惚れ込んだ女装シャンソン歌手Madomazel Shukoさんを、ストーリーテラー、MCとして呼ぼう!

奄美大島で、ステ様の仲人で知り合ってまだ3年くらい。でもなんだか波長が合う。そして他の誰とも違うダンサー、おっぱい観音Safi Kannonに踊って欲しい!なんなら一緒に踊りたい!

バンドメンバーはやっぱりこの人たちしかいない!10年以上の付き合い、もう親戚かいとこか兄弟か?という居倉 健、筒井 進吾。そして初めてプレイを見たその日から、絶対いつか一緒に演奏したい!と思い続け、実現し、今ではバンドメンバーとなってくれた、優しい田中 良太。

そして会場は、神戸チキンジョージしか考えられない!絶対の絶対に!

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9月始めに1回目のzoomミーティング。

10月に美術のミーティング。

11月に1回目のバンドリハーサル。

ごめん、もう一回リハーサルしたい。

忙しすぎるメンバーだから、12月初旬に2回目の真夜中バンドリハーサル。終わったの、深夜3時。

いろんな制限が徐々に解除され、一気に演奏が忙しくなりつつ、常にこのコンサートのことを考えていました。

スマートフォンのto doリストを更新し続ける日々。衣装はどうする?曲順は?東京組のホテル取らなきゃ。税理士さんにも相談しよう。チキンジョージに下見、打ち合わせも。配信の方法は?メイクは誰に頼もう?スタッフは?費用が申請時よりかさみそうなもの、逆に抑えられそうなもの。一番苦手な計算!ああー、誰かやってくれないかな。でも私の頭の中にしかまだ絵がないからなぁ。タイムスケジュール、物販?そうだ、黒石 武伸さんにケータリングお願いしよう!楽屋に温かいものがあったら嬉しいな。スープとか。あとは楽屋が華やかになるような、そんなケータリング。(見事に応えて下さった!)事務局に質問メールしたり、色々調べたり。ああ、計算こわい。数字苦手。

足立さんから、一曲ずつ送られて来る新曲を練習して、バンドメンバーに共有して。二胡では弾き難いところを変更してもらえないか提案したり、ディスカッションしたり。

ポスターが届いた!貼るよ!って名乗りをあげて下さった場所、お願いした場所に持って行って貼っていただいて。ありがたい。ただただ、ありがたい。

足立さんから、一曲、歌曲を作るよ、と言われた時はここまで大変だとは思わず、わかりましたーとただ答えてしまっていました。1回目のリハーサル後、ダメ出しと指導を受け、毎日毎日、ずっと聴いて、ずっと練習してました。演歌っぽいものは今まで歌ってましたが、今回の『灯火』は歌唱力はもちろん、歌の世界を演じる、その中の人になる、そんな力も要求される歌でした。本当に難しかった。頑張った。まだまだだけれど、初めて、自分の歌が歌えた気がします。聴いて下さった沢山の方に褒めてもらえて嬉しいです!

衣装を美しく着たい。これまたシンガーであり凄腕エステティシャンであるSanae Inamiさんに全てを託し、ミーティングの末に組んでもらったハルヨスペシャルコース。仕事を越えて、全力で綺麗になれ!と施術してくれました。ありがとう!

美しいポスターとフライヤーの写真は山田 隆一 ヤンボーさん。この為に撮ったものではないけれど、『千年恋歌』にはこれしかない!と決めました。ヤンボーさん、いつも素晴らしい作品をありがとう!

この写真の左側に縦書きで、『千年恋歌』と入れてポスターを作ろう。このアイデアを期待以上に具現化してデザインしてくれたのは4カラーズの杉ノ内さん。ありがとう!特設サイトも彼女作。

https://kimuraharuyo.com/sennenkoiuta/

2度もヘアメイクリハーサルをしてくれて、綺麗なカラーに染めてくれて、たくさんのアドバイスをくれ、2日間、私と男性出演者4名にヘアメイクを施し、修子さんやSAFIのメイクまで気を配ってくれ、みんなにステージに立つ自信を与えてくれた、平岩 由紀さん、エマさん。ほんとにありがとう!

映像投影は盛田 久史さん。仕事人、職人やなあって心から思う方です。盛田さんにお願いしたら、なんでもなんとかしてくれるんじゃないかって、本気で見てて思います。モモは多分、本気でそう思ってる。空も飛べるはず。

照明は長谷さん。素晴らしいタイミングとセンス、的確な提案で、ステージを作って下さいました。プロジェクションマッピングと照明って、下手したらお互いを殺し合ってしまうんですよ。いやはや、素晴らしいチームだわ。ほんと。

的を射た、さすがのライブ撮影、Yoshihisa Dokachin Tamuraさん。この写真も彼が撮ってくれたもの。なんていうか、ひとこと、『わかってはる』。

西村房子さんの美術作品を設営してくれた、てんてんとやのちん、そして私がリクエストした六角形(実は二胡の形なの!気付いた?)を作ってくれたもっちゃん、ありがとうございました!

スタッフは実の妹たち。2人がニコニコ物販席に座ってるだけで、姉は癒された。ありがとう。

チキンの音響、絶大な信頼を置いている人。がちょ!藤澤 奈央子なおちゃん!音源を先に送らなくてごめん!抜けてたーー。いつもありがとう!新年会する。な也と一色屋とぺけひゃくとチンタとモンクで飲もう!

間瀬場 純さん、話が早くて、言いたいことすぐわかってくれる人!賢い人。いつもありがとうございます。

ぽんちゃん!私はステージスタッフですって言ってたけど、今回はステージマネージャーとタイムキーパーを兼務してくれてた!びしっと仕切ってくれて、本当に助かりました!ありがとう。

いつもありがとう、野々村さんとまっちゃん!初めてチキンジョージのステージに立ってから10年ちょっと。まさかこんなにスタッフのみなさんと仲良くなれて、おこがましくも、ホームみたいに感じられる居心地の良い場所になるなんて。信じられないことです。

母は2日間、見守ってくれてました。ああー、父にも見せたかったなぁ。見てたかなー。たぶん見てたやろなあ。

舞台には東京のお父さん、西野和宏さんが作ってくれた二胡スタンドを置いていました。楽器も弓も駒も松脂も、全部全部西野さん作。私の魂を表現してくれる、私の分身です。いつもありがとう、西野さん!

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コンサートのテーマにする曲が出来たよ!と、『千年恋歌』と名付けられた一曲目が足立さんから送られて来たのが9月。そこから3ヶ月。今回のために書き下ろされた6曲のタイトルをご紹介します。

白銀の星 -Silver Stars Rumbling-

日日是好日 -Shining Moment-

七つの月 -You and Me and Seven Moons-

風光る -Blessings of Nature-

灯火 -Gleam in the Dark-

千年恋歌 -Love You for a Thousand More-

鶴が機を織るように、身を削って作ってくださった曲たち。メロディ、コードワーク、構成、そしてタイトルや副題、歌詞、一切手抜きや妥協をすることなく苦しんで苦しんで生み出してくれました。一生大切に演奏し、千年、歌っていきたい。

千年。私は魔女です。こわい。

総合プロデューサーとして足立さんがいてくれたおかげで、びっくりするほど、信じがたいほど、全ての問題が問題でなくなりました。出来ないことはないんじゃないか?と思うほど、全て、即座に解決してくれる名プロデューサーのおかげで、私は演奏に集中させて貰えました。すごい人だ。宇宙人だ。とんでもない人だ。こわい。

チキンジョージを3日間押さえるなんて、どんな大御所かよ!ひーーー!!!

初日は仕込みとリハーサル、ゲネプロ。12時間近く、チキンジョージにいました。でも疲れは全く感じなくて。なぜなら居心地が良いから。音楽とミュージシャンと職人が心底好きです、わたし。

メイクのユキさんが言ってくれました。

ハルヨちゃんの周りの人は、みんな性格のいい人ばっかりで凄いね、いいねって。楽屋が居心地良かったよ、って。とてもとても嬉しいことでした。

全員が優しくて、実は真面目でおとなしくて人見知りで、そして自分の役割をわかってる人たち。それぞれのステージに立つとキラキラ輝きながら自分のやることを200%出してくれるのに、そうじゃない時は、全然ピリピリしたり、自己主張し過ぎずに、自然にそこにいてくれる人たち。私の側にいてくれる人たち。なんだー、わたし、幸せかー!!呪文みたいなシンセとか機材とかの話題できゃっきゃ言いつつケータリングをつまんでる男のコ達。平和。ずっと笑ってた。やめて、メイク崩れるから。でもビシッと準備してくれてるから、物凄い演奏をしてくれるすごいミュージシャン達。こんな人達と演奏できるなんて、、、、、。なんでこんなこと出来るんだろう?わたし。幸せだ。

2ヶ月前くらいから10日前までくらいは、成功させなければ、ちゃんと演奏しなければ、お客様来て下さるかな?抜けてるとこないかな?って。どうしよう、どうしよう、ってプレッシャーと重圧と焦りと戦っていました。怖いよう、怖いよう、どうしようってバンドメンバーにずっと言ってた時期。

でも、ハルヨちゃんが楽しんだらいいんだよ!それがお客さんに伝染するんだよ!って言って貰ってから、そして2回目のリハーサルを終えてから、なんだか吹っ切れたのです。

頑張る、頑張るはやめよう。

私が作りたいのは、夢の世界。音とアートと大好きな仲間で紡ぐ音絵巻。その真ん中に立つ私。みんなに綺麗にしてもろて、みんなに応援してもろて、ここまで来て、やるしかない。やれることを出し切るしかない。応援して下さる方は来てくれるだろう。必死の集客はやめました。来てくれる方が来てくれたらいい。それでいい。

ただただ、一生懸命表現しよう。

二胡で、声で歌って、メンバーの力を借りて、お客様に夢を見てもらいたい。ただただそれだけになった時、なれた時、緊張が全くなくなって、本番が楽しみでしかなくなりました。そして、関わる全ての人に支えてもらって、あのステージに立つことが出来ました。

初日が終わって、打ち上げのとき。明日もこれが出来るんやね!ってみんなで喜んで。

だいたいライブって一日だけだから。

明日もできる!ってるみんなが喜んでくれることが嬉しくて。本当に私も嬉しくて。

2日間とも来て下さった方もいたり。顔見知りの方々、いつも応援して下さってる方々、そして知らない方々も。すごい昔のコンサートを見たんですーとか、いつもYouTubeで見ててーとか、自宅の近くの郵便局のおねえさんとか笑。2日間で120人弱のお客様。凄い。どうしよう?終わったら死ぬんかな?ってずっと言ってたけど、死んでません。なんなら今日は老人ホームで3ステージ、明日は泉佐野でコンサート。ゆっくり休んでねってみんなが言ってくださるんだけど、私も、こんな大きなプロジェクトの次の日に演奏を入れてて頭おかしいのかな?ちょっと何かの能力が欠如してるんかな?って思ったけど。笑。

いざ当日になると、演奏を入れてて良かったなって思ったんです。休んでたら、こんな文章書けなかったかも。腑抜けてダラダラしてたかもしれないなって思います。

私の生きる場所はステージでしかないと思える、この幸せ。

それと。この『千年恋歌』が無事に終わったら、泣くかも、号泣するかもって思ってたんです。

でも全然そんなことなくて。さあ!次はどうしよう?って未来しか見てなくって。灯火が灯った。炎を燃やして、情熱を燃やして進んでいこう。

なんで私、こんなこと出来るんやろう?!ってのはずっと根底にあるんです。でも、ミュージシャンとして、生きていく、と覚悟を決めたその日から、私はただただ突き進むのみなのです。

これはコンサートでお配りしたプログラムに載せたご挨拶です。

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ご挨拶

町の小さな金物屋の長女が、まさか音楽を生業とするようになるなんて、家族も本人も全く想像だにしていないことでした。

みんなの輪に入れない、本だけが友達の、引っ込み思案でおとなしい、そして面白味のない優等生だった子ども時代。

偶然出逢えたこの楽器が魔法の杖となり、愉快な(とんでもない才能の塊の)仲間たちと出逢い、きっと、わたし自身が魔法にかかったのです。

このコンサートの総合プロデュースを託した、作曲家である足立知謙氏が身を削るようにして生み出してくれた、わたしの血となり肉となり、

そして分身となるであろう珠玉の曲たち。千年を時を越えて記憶に残ることを願いつつ、奏で、歌います。

蛇は千年生きると龍になる、という伝説があるそうです。この煌星のような曲たちの助けを借りて、私の音楽も、もっと高みを目指したい。

準備期間、弱音を吐いたり、プレッシャーで硬くなっていた時、『がんばりすぎずにハルヨさんが楽しんでたら大丈夫!楽しさは伝染するよ!』

と、素敵なメッセージをいただきました。ああ、本当にそう、そうだった!

今日は皆さんを、夢の世界へお連れしたいと思います。美しい音色を奏でる魔法の杖を携えて、愛すべき素晴らしい仲間たちと共に。

ここに来て下さって、本当にありがとうございます。感謝と愛を、みなさまへ。

木村ハルヨ

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二胡という魔法の杖を手に、最強になったハルヨはまだまだ進むよ!目撃して下さい!

みなさんにお願い。いっぱい褒めて〜!

そしたらもっと凄い夢を、見せてみせるから。

ただただ、本当に本当にありがとうございます。

頑張る、ね!

2021.12.19 24:01

木村ハルヨ