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11月 05, 2016
木村ハルヨ物語7 〜ひとりになろう〜

女性だけ、二胡だけのグループを抜け、ひとりになろうと決めた頃。

 

ちょうどその頃はmixiというSNSが流行っていて、そこのコミュニティで仲間を見つけた。

はじめてその仲間達と、神戸元町のスタジオで音を出してみた時のことは鮮明に覚えている。

 

それからは、オリジナルのポップスに合わせ、自己流で二胡を弾いた。

沖縄民謡にもその頃親しんだ。

 

ひとりでセンターに立つことは少なかったけれど、日本や上海で学びつつ、仕事をしつつ、家事もしつつ、週末になると仲間と一緒にカフェや小さなライブ会場でステージを重ね、経験を積んでいった。

 

はじめてCDを作った。

( ↑その時のジャケット。写真は奄美大島で私が撮影してきたものを仲間が加工してくれた。題字はサイゼリアで私が書いた。)

 

 

インターネットやSNSを使い、発信をはじめた頃でもある。

仲間と音を重ねるのが本当に楽しかった。

仲間が仲間を呼び、いろいろなミュージシャンやパフォーマーと繋がっていった。

音楽に夢中になっていった。

まだまだ別の手段で収入を得つつの趣味の範囲だったけれど。

 

 

その時の影響なのか、今でも一緒に演奏する仲間は二胡ではない、中国楽器ではない人がほとんどだ。

お客様にも”二胡ファン”は少ない。

ごくたまに、材質がどうとかマニア的なことだけを仰る方が紛れ込んでいると、申し訳ない気持ちになる。

そういうの、やってないんです。わたし。

 

 

ステージ上に二胡はわたしひとり。

THE二胡の演奏会ではない。

歌うし、しゃべるし、笑うし、化けるし、たまには踊る。

徐々に出来上がってきた私のスタイル。

「木村ハルヨという新ジャンル」。

 

 

 

二胡古典曲には素晴らしい曲がたくさんあるし、好きな曲もあるし、二胡奏者だと名乗る以上、ちゃんとそれらも弾けている自分でいたい。学ぶことは続けて行きたい。

 

 

でも、たとえばキーだけ決めて即興で演奏できる、そんな仲間と音を作るのが一番心地良いと今は思っている。

 

 

例えばソロパート。

完璧には出来ないながらも、冷や汗かきつつも、毎回違うことを弾くのが好きだ。

 

オリジナル曲を作り、演奏するのも好きだ。

バンドで演奏するのは最高に好きだ!

 

 

 

 

ひとりでやるにはリスクもある。

一匹狼、個人事業主としての諸々。

 

そして、ポピュラーになったとはいえ、所詮、民族楽器。

「二胡に楽譜はあるの?」「音符があるの?」「440とか442とかあるの?」「五線譜で弾けるの?」

実際に今までに受けた質問。

嘘みたいだけど、本当にそんな質問をされることがある。

はっきりバカにされたこともある。(最近はないけど。)

その度にまだまだ民族楽器の域をでない楽器だなと痛感させられる。

ひとりでいると、そういうことも一身に引き受けないといけない。

そういうことを言う人たちと真っ向勝負せず、賢くかわす護身術も、ほんの少しずつだけど学んで来られたかな。

 

極上の笑顔でさらりと、心の中では静かに抹殺。ほほほ。

 

 

 

でも、二胡を広めたい、なんて大それたことは思わない。

 

とても自己中心的に聞こえるかもだけど、私の音楽を聴いてくれる人を、場所を増やしていきたい。

ステージを上げていきたい。

適正価格は頂戴しつつ。(これ大事)

そしてあわよくば、大切な仲間を大きなステージに連れていけたらいいな。

 

思うことは、ただただそれだけ。

 

 

 

そうそう、”チケット発売と同時にソールドアウト!”はいつか実現させたいけれど。

好きな言葉は「ソールドアウト」「満席」です!!

 

 

話が逸れた。

 

 

そして、聴いてくださった方が何か感じ取ってくだされば最高!

感動の押し売りは一番苦手とするところ。

私の発する音や言葉から、聴く方が感じてもらえればそれはとても嬉しいこと。

 

 

 

 

いわゆる”営業”の演奏も大好き。

魂を売ったとは一ミリも思わない。

お客様が聴きたいと思っているものに応えたい。

そこに私の「これを弾きたい」は要らないと思っている。

どんなに騒がしい会場であっても、必ず聴いてくださる方がいる。

経験上、それを私は知っているから、どんな会場でも演奏するのが嬉しい。

 

私がこれを生業にできていることが奇跡だ。

だから弾けるだけで幸せ。

本当に、本当に幸せ。

 

 

ただただ、ずっと演奏していたい。

楽しく。

好きな人と。

自分の生業として。

たまたま今手にしているのは二胡だけど、別に他の手段でもいい。

夢中になれるものがもしあれば。

 

音楽をしていたい。

それだけが望み。

 

 

いろいろなユニットやバンドもあるけれど、基本はひとり・ソロ。

でもひとりだけど、ひとりでは成立しない楽器。

単音楽器だから、というのもあるけれど。

ひとりとひとりでぶつかれる、交われるひととだけ、音を紡いで行きたいなと思う。

 

 

そして最期は、願わくば、ステージ上でひとり、こと切れたい。

 

ちょっとかっこよすぎるやーん!